17.ソフトボール
小学校高学年の頃、軟式野球をしたくても場所がなかった。
ユニフォームなど買ってもらえるはずもなかった。
道端でキャッチボールしたり、
近くの大阪市大の進駐軍跡地の舗装道路でノックしたり、、、
近くの空き地での、ほんの数回のまともな試合だけが記憶に焼きついている。
その後はもっぱらプロ野球のテレビ観戦。
初めての就職先での昼休みに久しぶりにソフトボールをした。
突き指したり、捻挫したり。
次女が小学校にあがった頃、
グラウンドで野球が出来るという昔の夢を追いかけて、
近所のソフトボール同好会に入った。
瞬発力だけを頼りにやってみたものの、
飛ばない、当てるだけだからファールにならない、内野の動きがわからない、
ボールがゆれる。
非力な者にとって、野球とはまさにチームプレーが要求されるスポーツだ。
当時、明星や上之宮の元野球部員もいたから、
もっぱらフォアボール選びやバントヒット稼ぎが主な役目。
ファーストやセカンドはお年寄り用だから、守備位置は外野。
レフトを守るのは冷や冷やもの。
ノックのフライは全く問題ないのに試合では緊張の連続。
ボールを自分のグラブのかげで見失うなんて恥ずかしいことも。
力のあるクリーンアップ打者が、好きなように打っているのを尻目に、
ひたすらチームプレーに徹するのは悔しいものです。
チームの高齢化が進み、若手が入会してきた。
彼らとキャッチボールしてボール威力の違いに気付き、
1塁への全力疾走が危険なことに気付き、
自宅の火災でユニフォームを焼失し、
潮時と考え引退しました。
54歳の頃でした。
今も続けている同世代の人もいますから、
私の感想は私だけのものですね。
スイングや守備の基本的な知識なしに、
我流で挑戦した、ほろ苦い思い出です。
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